2014/04/26

the HIATUS / Keeper Of The Flame

Keeper Of The Flame




NAYUTAWAVE RECORDS (UPCH-20338)

member :
Takeshi Hosomi : Vocals, Guitar, Programming
masasucks : Guitar
Koji Ueno : Bass
Takashi Kashikura : Drums, Programming
Ichiyo Izawa : Piano, Keyboards, Synthesizer

guest : 
UCARY VALENTINE : Vocals (track 8)


ELLEGARDENのボーカル細美武士のプロジェクトとしてスタートしたthe HIATUSも2009年の『Trash We'd Love』から数えて4枚めのフルアルバム。
アルバムを重ねるごとに音楽性がより深く、そして多様になるこのプロジェクトの新譜がでました。

ELLEGARDENの延長のようなバンド・サウンドの1st『Trash We'd Love』、よりダークな世界感と打ち込みによるサウンドが入った2nd『ANOMALY』、ネオアコ的なサウンドと打ち込みがより顕著になりながら世界はぐっと明るくなった3rd『A World Of Pandemonium』に続くホールツアーではストリングス・ブラス・マニピュレーターを含む17人の大所帯となり多幸感をばらまいていたこのバンド。
アルバムの先行シングル『Horse Rideng EP』ではそのネオアコサウンドの延長のようなタイトルソングと打ち込みとシンセサウンドを押し出したカップリング曲という組合せだったが、この新アルバムのふたを開けたらシンセサウンドがほぼでした。今回も全英語詞。

また今作はキーボードのメンバーチェンジを経て初のアルバム。さらに細美武士自身はほとんどギターを弾いておらず打ち込みとボーカルに専念しているようだ。

前半ではどちらかというとソリッドでダークな世界感の曲が続くが、先行シングルの"Horse Rideing"やゲストボーカルを迎えた"Tales Of Sorrow Street"では前作に繋がるような多幸感にあふれるサウンドも聴かせてくれる。
歌詞の世界感で言えば、僕は前からthe HIATUSにおける細美武士の歌詞にものすごくRadioheadを感じるんですが今作もパーソナルに描かれる孤独感とストーリーテリングな世界の同居、といった感じです。

今作のインタビューで細美武士は「こんなこと成立しないんだろうけどBoards of Canadaのサウンドに詞がのってるみたいなサウンドを作りたかった」と語っていたがその考えの7割位はわかる気がした。シンセを持ち込んでもキラキラしすぎず根っこはタイトなバンドサウンド、みたいな。Bombay Bicycle ClubBroken Social Sceneのようなバンドと打ち込み・シンセ・サンプリングの共存感はポスト・ロック以降の日本のバンドのなかでも群を抜いているんじゃないでしょうか。
しかしなんといってもこのバンドは細美武士のボーカルが核に鳴っている。


僕はアルバムがでてからこれはヘビロテ盤なんですが、これとほぼ同時期に出たKris Bowers『Heroes & Misfits』(別ページあり)とこれを行ったり来たりしてます。


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