2014/10/21
雑記 2014.10.21
ここ数ヶ月でよかった新譜中心
まずはトップ画像のPerfume Genius『Too Bright』。
このアルバムが三枚目となる彼はシアトルのSSW(シンガー・ソング・ライター)。これまでの作品はピアノと歌に重点を置いていたのだけれど今作はエレクトロなサウンドにも挑戦、って事らしい。
全体的に残響感を含めた音像が素晴らしい。シンガー・ソングライター系の人ってエレクトロを取り入れた時にも自分の歌や楽器にエフェクトをあんまり掛けたがらないイメージなんだけど彼はそんなことを感じさせず完全に構成物の一つとしてテクスチャをいじっている印象。
Beck作に一番近いかもしれないけどアレンジの所々には世界平和を歌うときのMJっぽさも感じる。
つづいては名匠Bill Frisellによるアルバム『Guitar in the Space Age』。
なぜか彼のオフィシャルサイトから画像やクレジットがダウンロード出来る。
今作はSpace Age(スプートニク1号打上(57)~アポロ計画終了(1974)までの期間 冷戦中ソ連とアメリカの間で熾烈な宇宙開発競争が展開された時代)の音楽のカバーということで1951年生まれの彼にとってはまさに青春の音楽ということですね。
ベンチャーズの"Pipe Line"にはじまり、リンク・レイ、キンクス、ビーチ・ボーイズなどギターインストの大御所のカバーが大半だけど、しっかりBill Frisellの音楽になっているのは流石としか言い様がないです。Greg Leiszのペダルスチールの音色も気持ちいよい。
今作も前作に引き続きOkeh Recordから。老舗だけど今かなり勢いのあるレーベルではないでしょうか。
90年代から現在まで人気の続くロック・バンドWeezerの新譜『Everything Will Be Alright In the End』。
"ブルー"と呼ばれるセルフタイトルのデビュー盤やその次の『Pinkerton』の頃のような初期衝動的なサウンドとストレートな歌詞が20週年を迎えたこのバンドの2014年現在の形ということだろうか。
ちなみにWeezerはこのアルバムでユニバーサルに復帰。
Weezerっていわゆるロキノン系みたいなバンドでもASIAN KUNG-FU GENERATIONやELLEGARDENがはっきりとリスペクトを口にしていたりと影響力が大きいバンドなんですよね。(僕もはじめてライブで見たのはアジカン主催のNANO-MUGEN FES.だ)
良い意味で次代に流されない、けど古臭くはないみたいな音楽は好きです。
去年だとテデスキ・トラックス・バンドのアルバムみたいな。
最後に久しぶりに「なんだこれ!」ってなった音楽がFKA Twigsの『LP1』。
イングランド出身で、スペインとジャマイカのハーフという彼女の音楽はまさに「ジャンル分け不能」って感じのサウンド。
僕が強いて言うなら「James Blake以降のサウンド」なんだけどふたりとも1988年生まれなのでこれはもう「この世代のサウンド」なのかもしれない。
そして面白いのはこのふたりとも広く言ってイギリスの出身だということ。
ビート・ミュージックはやっぱりアメリカよりこっちのほうが強いんでしょうか。
気になって調べてたら彼女の音楽のジャンル分けに関して本人が言及するインタビューが出てきました。
Yes, Yes, Young: 【和訳】FKA Twigsが「オルタネティブR&Bなんてファック!」と語った理由
ジャンルなんて不要って考えはやっぱり若い世代には沢山出てきてるんだけど難しい問題ですよね。
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