WIREDが提案する音楽の新しい「聴き方」|The Art of Listening « WIRED.jp
新しい音楽の「聴き方」とテクスチャー、コラージュ、がテーマ。
この記事は『WIRED』が主催したコンピレーションアルバムの記事なんだけど、その中で『WIRED』日本版編集長の若林さんはこう言っている。
ビョークはかつて、こんなことを語った。「音楽は、『構成』(Plot)や『構造』(Structure)から離れ、『テキスチャー』(Textures)へと向かっている」。それは、Oneohtrix Point Neverの、こんな言葉と呼応する。「音楽は、彫刻や文学により近づいていく。有用性から離れ、自律して存在するものになっていく」。ふたつの言葉が、このコンピレーションの起点となっている。過去の分類上、「ジャズ」「現代音楽」「ミニマル」「エレクトロニカ」として扱われてきた音楽を、テキスチャー、つまり音像や響きの親近性において収集し、シークエンスしたのが本盤だ。
音楽の音響的な部分つまり歴史や文脈、音韻を断ち切った上で音楽自体の親近性による紐付けっていう行為は、僕はすごくプリミティブな音楽の聴き方であると思ったわけだ。そして同時にこう思った。
面白いのはテクスチャーの発展は明らかに技術的な発展に起因しているのに、そのテクスチャーが訴えかけるのはプリミティブな身体感覚であるということ。
— ひかるるる(はてブロ移行しました) (@hkrrr_jp) 2014, 11月 28
ここで僕の言う「テクスチャーの発展」というのは音像自体、つまり聴いた感触の新しさが更新されていくことだったんだけど、これは例えばターンテーブルによって生まれた音楽であったりPro Toolsによって生まれた音楽っていうのは明らかに技術の発展の恩恵で生まれた音楽で、技術の発展が新しい体験を生むっていうのはなんだかとても幸せな事だと思った。最近だとハイレゾとかね。
そこで今回は僕が最近聴いている音楽でこのテクスチャーの新しさを生んでいる要因の中で「コラージュ」に着目してプレイリストを作ってみた。
Mark de Clive-LoweとFlying LotusはもはやLAだけでなく世界のビートシーンに名を馳せるプロデューサー。ふたりともジャズを通過した上でビートを作っていて今は「ジャズとクラブ・ミュージックの融合」の最先端を行く人。
Anthony ValadezやDiggs Dukeといった新人もアツい。とくにDiggs DukeとMo Koloursはシンガーでもあると同時にビートを作ってもカッコ良いというずるい人。
Anthony Josephはビートに歌ではなくスポークンワーズを乗せた現代のギル・スコット―ヘロンのような存在。
Teebsやpattenはまさにコラージュによって新しい耳障りを届けてくれるし、Swindleはジャズ的な生演奏をフィーチャーしながらフロアへと導いてくれる。
ロック界でも有名なギタリスト(といっていいかは微妙だけど)David TornはTim BerneやCraig Tabornといったジャズのミュージシャンとの演奏をコラージュしてECMからリリースした。
しかし選曲のほとんどは『Jazz the New Chapter 2』に収められてしまっているという.....
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